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インタビュー
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Webtoon作家
本日のクリエイター
あまひらあすか
先生
奈良出身。小説家/マンガ原作者
『終末世界はふたりきり』(文芸社文庫NEO)PBW『Lost Arcadia』シナリオライターなど商業作品を多数手がける。2025年にソラジマTOONにて読切Webtoon『いつか君を殺す前にやっておきたいエトセトラ』を発表。趣味はTRPG。
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デジタル時代に挑むアナログの誇り!七野ワビせん先生が語るWebtoon制作秘話

七野ワビせん(旧名・史群アル仙)
先生
推しの作家とともに自分の物語をマンガにする――。
独特の世界観と胸に残る読後感で好評を博した読切Webtoon『いつか君を殺す前にやっておきたいエトセトラ』。原作者のあまひらあすか先生は、昔から大好きだった七野ワビせん先生を作画担当に指名して本作を創り上げました。
今回は、あまひら先生からお話を伺い、マンガ原作者を志すクリエイターなら誰もが憧れるシチュエーションの舞台裏に迫ります。
そして見えてきたのは、文章にこだわってきたあまひら先生の創作への熱い想いでした。
物書きを始めたのは本当に小さい頃で、幼い頃からずっと書いていました。
大学生の頃にはアルバイトのような形でオンラインゲームのシナリオライターをやらせていただき、それをきっかけにプロとして作家の道に進みました。
数年前から自分の小説が書籍化されるようになり、漫画の原作にも関わるようになりました。
はい。文章1本でやっています。
もともと漫画原作をやりたいと思っていたところ、ソラジマさんのクリエイター募集を見かけて応募しました。当時は縦読み漫画についての知識があまりなく「横読みを縦に並べた程度のものかな」くらいに思っていました。
ですが、実際に取り組んでみると横読みとは全然違う表現方法や戦略が必要だと分かり、驚いたのをよく覚えています。
縦に読んでいくWebtoonでは「ライブ感」 が特に大事だと感じました。横読みは1ページずつじっくり見ることが前提ですが、スクロールしていく縦読みは一気に流し読みされることが多いんです。
この違いは物語のテンポや演出の仕方に大きく影響します。「マンガの文法」が違う、とでもいうのでしょうか。
なので縦読みではノイズを徹底的に削ぎ落とし、見せたいものだけで勝負する意識を強く持つようにしています。
そうですね。余計なものを削ぎ落として、伝えたいことだけをクリアに伝える。それが縦読みの特徴だと思います。
いろいろありますが、大きいのはセリフのテンポですね。マンガはコマ割りやセリフの流れを考えながら書く必要があります。これは文章だけの原作も変わらなくて、話の引きやカメラワークも含めた最終的なマンガの完成形をイメージしながら作っています。
例えば、セリフが続きすぎると動きがなくなるので、適度に動作を入れたり、コマの演出を意識したりしています。
横読みでも縦読みでも、マンガには通ずる"作法"があるのだと感じました。

© あまひらあすか / SORAJIMA
私の実体験を思い出したのが制作のきっかけになっていまして、中学の頃に仲が良かった友人との思い出を元にマンガを創ろうと思ったんです。
今回発表させていただいたソラジマさんでは「ロマンスファンタジー※」や「無双系」といったジャンルの作品が主流で、本作のようなお話は正直「通らないだろうな」と思っていました。ところが企画を出した後に編集の方から連絡がありまして、無事採用していただけました。
※ファンタジー世界を舞台にした恋愛ものを指すジャンル名
私自身あまり良くない出来事に直面して、精神的に落ち込んでいた時期がありました。
そういう時ってかなりネガティブな感情が湧くことがあるんですよね。その感情を「もし病気という形で現れたら?」まで落としこんだのがアイデアの根幹です。
もちろん大幅に脚色はしていますが、根本的な部分は自分の経験が反映されています。
劇中に出てくるTV番組などは、コロナ禍であることないことを面白おかしく騒いでいたあの頃を参考にしています。もし"殺人者になる病"が本当に世界に存在したら、世間はどう反応するのかをシミュレーションしながら描きました。

© あまひらあすか / SORAJIMA
読んだ後に心に引っかかるような話が好きなのですが、特定のマンガ家を意識したわけではないです。
ただ、星新一先生のショートショートが大好きで子供の頃からよく読んでいました。その影響はあるかもしれませんね。
最初から「この話をマンガにしてもらうなら七野先生しかいない」と思っていました。実は何年も前から七野先生のファンで、X(旧Twitter)などで投稿されているマンガを拝見していたんです。
昭和レトロな作風がこの作品の雰囲気にぴったり合うと感じていて、お願いしたらご快諾いただけました。
七野先生とストーリーや演出面でも意見を出し合いながら作品をブラッシュアップしていきました。
例えば、ラストで北海が朝日と向きあってチラシを握った左手を掲げるシーンですが、私が考えた段階では違う終わりだったんです。七野先生との話し合いの中で「一矢報いる雰囲気を出そう」ということになって、あのようなオチになりました。

© あまひらあすか / SORAJIMA
作品のラフやネームが上がってくる度にすごく感動しました。ある日セリフがなくて絵だけが入ったラフが届いたのですが、それがまるでサイレント映画のようで……七野先生の描写が、本当に心に訴えかけてきました。
ネームが上がってきた時は「マンガになってる! 私が生み出したキャラが生きてる!」と強く感じましたね。文字だけだったものが七野先生の手でマンガとして形になっていく過程に、胸が震えっぱなしでした。
「素晴らしい……!」と、しみじみ思いました。
脚本を私が書いているので、当然ストーリーは全部知っていますし、途中でラフも何度も見ていたはずなのに、完成したものを読んだ時はまるで初めて触れる作品のような気持ちでした。
本当に七野先生とのコンビは私にとって理想的でした。
もしまた書かせていただけるなら、ぜひやりたいですね。過去に書いた短編のアイデアを、七野先生ともう一度形にできたらいいなと思っています。今回のお仕事が本当に楽しかったので、またご一緒できればとても嬉しいです。
個人的な経験から感じたことですが、Webtoonを手掛けるにあたって私は市場の流行や編集部の傾向を見て、それに寄せた作品を作ってきたんです。でも、そういった作品は結局一度も日の目を見ていません。
形になったのは、自分が本当に描きたいものだけです。魂から切り出したような、血の通った作品だけでした。
もちろん市場を分析して流行を把握することは大事だと思います。でも、それだけではダメで、自分の内側から生まれたものでなければ本当に勝負できないのではないかと感じています。
そうですね。下手に流行に迎合しようとすると、本当にダメだなと実感しています。「日和ったらダメ」です!

© あまひらあすか / SORAJIMA
Webtoonで『いつか君を殺す前にやっておきたいエトセトラ』が採用されるとは思っていませんでしたし、読者から反響があるとも思っていませんでした。
本作が「こういう作品を作ってもいいんだ」と、これを読んだクリエイターの方々に思ってもらえたら嬉しいです。
『いつか君を殺す前にやっておきたいエトセトラ』をチェック!
