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インタビュー
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Webtoon作家
本日のクリエイター
紀尾
先生
イラストレーター/マンガ家。神川県出身。
ソラジマTOONにて読切Webtoon『鵺』をリリース。
最近はまっているのは、アドベントカレンダーの紅茶を飲むこと。
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「好き」を描き続けたその先に!紀尾先生が初めて飛び込んだWebtoonの世界

紀尾
先生
「何もしていないのに排除される――ただ“得体の知れない”というだけで。」
絵から飛び出した妖怪「鵺(ぬえ)」が織り成す、孤独と共感の物語が、Webtoonという新しい舞台で生まれました。この作品は、ただの妖怪退治譚ではありません。作者の紀尾先生が描きたかったのは、「わかり合えない寂しさ」とその先にある希望でした。
そんな鵺の魅力をたっぷりと伺ってきました!
ソラジマの編集者の方から読切形式のWebtoon制作を打診されたのがきっかけです。
読切を任せてもらえることになった際、「次があるかどうかわからない」という気持ちが正直ありました。もしかすると、これが自分にとって最初で最後のマンガになるかもしれない、と思ったんです。だからこそ、「自分の好きなものを全部詰め込もう!」と決めました。
自分の好きな要素――たとえば、怪異や妖怪といった不思議な存在、人間同士の深い交流――を取り入れました。また、アクションマンガが大好きなので、特に戦闘シーンには“かっこよさ”を追求したかったんです。
もともと少年マンガが好きだったこともあり、そのテイストを取り入れた作品にしようと考えて描き始めました。
この作品のテーマは、鵺と主人公の「ちょっとした出会い」が軸になっています。日常生活の中で人と分かり合えない瞬間があったりすると、「嫌だな」と思うことってありますよね。そんな気持ちに寄り添う形で、「そういうこともあるよね」と気持ちを整理したり消化したりできるような作品になればいいなと考えました。
また、私はマンガを読んでいるときにその世界にどっぷり浸る感覚が大好きなんです。作品を読む時間だけでも悩みや現実を忘れて物語の中に入り込める――そんな体験が本当に楽しくて、自分の作品でもそれを届けられたらいいなと思いながら描きました。

制作期間はおよそ1~3か月でした。最初の1~1.5か月ほどは、担当編集者とネームの流れやキャラクター像、ストーリー展開について綿密に打ち合わせを行い、その後の約1か月で作品全体を仕上げるという流れでした。
現在、2作目の制作にも取り掛かっていますが、やはり打ち合わせの期間が非常に重要だと感じています。特に、ネーム作成やストーリー展開の部分では多くの試行錯誤がありました。その過程で何度も練り直しを行ったのが印象的です。
当初は「妖怪退治専門の事業所に依頼者が訪れる」という、探偵ものの妖怪退治版のような内容を考えていました。しかし書き進めるうちに、内容が複雑になりすぎて自分でも訳が分からなくなったり、話が中だるみしてしまったりしたため、不要な部分を削ぎ落とすことにしました。その結果、登場人物も絞り込まれ、最終的には主人公と鵺の二人だけが残る現在のシンプルな形になりました。
設定自体は初期段階から考えており、制作を通して一貫して引き継いでいます。私は浮世絵が大好きで、ある展示会で受けた衝撃が非常に大きかったんです。そのため、浮世絵に関連した何かをテーマにしたいと思い、物語の設定を考えました。
その中で、浮世絵の中から妖怪が出てきて、それを元の世界に戻すというストーリーが浮かびました。このアイデアを基軸にして制作を進めました。
インクに戻るようなイメージを描いた際、読者がスクロールしながら読むことを意識しました。コマを少し長めに取ることで、上から下へ吸い込まれるような動きを表現したんです。
縦スクロールの流れがアニメーションのような効果を生むと面白いと考え、その感覚を活かしました。その結果、コマを長めに取る構成にしたのです。

「鵺」という妖怪を調べたとき、得体の知れないものの代名詞的な扱いをされていることがわかりました。『平家物語』に登場する妖怪らしいのですが、その内容を詳しく見ると、不気味な声を出して天皇を不安にさせ、それを退治しに行くというエピソードが描かれています。ただ、さらに調べてみると「鵺」自体は特に大きな害をなしたわけではなく、不気味な声を発しただけという設定でした。
それでも妖怪として有名であり、何か危害を加えるわけではない存在が「不気味だから」という理由で排除されてしまう。この構図が、今回の作品テーマにぴったりだと感じました。特に「何もしていないのに排除される得体の知れなさ」という部分が表現したかった内容と重なり、「鵺」をモチーフに選ぶことにしたんです。
ヨシザワというキャラクターは、一応人間として人間社会に溶け込んでいる存在ではありますが、どこか浮世離れした雰囲気を持たせたいと考えました。意識的に、彼を「なんだかつかみどころがない変な人」と感じさせるようなキャラクター設定にしたいと思い、そのように作り上げました。
確かにそうですね。本当に、人と完全にわかり合うのは難しいけれど、その孤独感を共有することで少し救われたり、和らぐこともあると思います。そういう「共感」をテーマにしたいという気持ちは確かにありました。
作品全体として、そうした孤独やその克服を暗に表現するような雰囲気を意識していたのかもしれません。

カラー表現が使えるという点は、私にとってとても大きなポイントでした。色を自由に使うことで、光や影の雰囲気をもっと効果的に作り出せたり、白黒では表現しにくい感覚を色で補完できたりするのが、本当に素晴らしいと思いました。たとえば、影の色をただのグレーではなく青や赤にするなど、自由度が高いのが楽しかったですね。
さらに、縦スクロール形式のマンガならではの特徴も非常に魅力的でした。横読みマンガだと、ページをめくる瞬間にだけ動きがありますが、縦スクロール形式では基本的に動きが連続しています。この「縦の流れ」を使うことで、上から下に落ちるシーンや高さの表現が自然と活きてくるんです。その流れを利用して、高低差やスピード感をダイナミックに表現できるのが新鮮で、描きながらすごく楽しかったです。
スクロール形式は、他のマンガにはない独自の魅力がありますね。特にアクションシーンではこの特徴を最大限に活用しました。
鵺を絵に取り込むシーンでは、縦読みスクロール形式を活かして特別なかっこよさを演出できた部分だと思います。たとえば、アンプルを投げるシーンから取り込むまでの一連の流れが、スクロールすることで一層ダイナミックに見せられました。
縦読みだからこそ楽しめるスピード感や動きのダイナミックさを、ぜひ体感していただきたいです。また、次に何が起こるのか予測がつかないドキドキ感も、この形式ならではの魅力だと思います。
「この先どうなるんだろう?」とわくわくしながら読み進めていただければ嬉しいです。作品を通して、そんな新鮮な楽しさを感じてもらえたら幸いです!





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