


背景
初級
本記事では、CLIP STUDIO PAINTとASETTSの3D素材を使ったWebtoon/縦読み漫画の背景制作の手順を細かく解説します。線画の抽出や色味の調整など、実際に役立つテクニックを満載しています!ここでテクニックを学び、3D素材を使って魅力的な背景を制作しましょう!
Webtoonの背景を作成する際は、広いキャンバスが大きな助けになります。推奨サイズは8000×8000pxですが、細部をこだわりたいシーンでは10000px以上も視野に入れましょう。大きなキャンバスなら、細かい部分も見やすく、後でサイズやディテールを調整する際もスムーズです。

ここで大まかに、遠近感やキャラクターとの調和がとれるかを確認しましょう。

(『旦那様、稼いで離婚させていただきます!』1話より)
Point!
ASETTSの素材には建物や家具、小物などが豊富に揃っています。シーンのテーマや登場人物に合わせて、作品の世界観に沿った背景を作成できます!
モノクロの3D素材を使用する場合、LT変換が非常に便利です。この機能で線画を抽出し、線画部分をガイドにして着色が可能になります。LT変換はCLIP STUDIO EX限定機能ですが、初心者でも操作しやすく、影の作成や背景の統一感を出しやすいのが特徴です。

[レイヤー]⇒[LT変換]を選択し、設定を調整してから線画に変換しましょう!(レイヤーを直接右クリックからでもLT変換を選択できます)


この設定により、線がはっきりしてバケツツールでの色塗りが簡単になります。
線画のジャギーが減り、なめらかな線画を抽出することができます。
Point!
3D素材によって最適な設定は異なるため、プレビューで確認しながら都度設定を調整しましょう。LT変換は完璧ではないので、線画がうまく抽出できなかった部分は自分で描き足すなどしましょう。
既に色がついている3D素材をそのまま使用すると、リアルな質感が浮いてしまうことがあります。そこで、「イラスト調フィルター」を使うと、背景の中で自然になじみやすくなります。特に色味がしっかりしているオブジェクトや、手書きの他のパーツと合わせたい場合に有効です。


3D素材をラスタライズした後、[フィルター]⇒[効果]⇒[イラスト調]を選択し、設定を調整しましょう。この方法は既に3D素材に着彩が施されていて、そのままの色を使いたい場合によく使われる手法です。

[色の諧調数]と[色のなめらかさ]の数値を高くすると、色が元画像に近くなります。プレビューを確認しながら、シーンに合わせて数値を調整して色々試してみましょう!

数値を調整してフィルターを適用したら完成です!
色が上手く元素材に近付かない場合は、イラスト調の線のみを抽出する方法もあります。線と色を分けて調整できる為、シーンによって細かい調整をしたい場合も有用です。

まず元の3D素材をラスタライズしたら複製します。元の3D素材は非表示にし、複製した3D素材にイラスト調フィルターをかけます。処理内容を[線のみ]にし、イラスト調の線を抽出します。線の太さなどはシーンに合わせ適宜調整しましょう。

ゴミに見える線を消したり、線にフチを付けて太さを調整したりします。

元の3D素材を表示したら完成です!
Point!
素材ごとに質感が異なるため、いくつかの設定を試してみるのが大切です。また、線画抽出したものと合わせると、リアルな質感が抑えられ、Webtoonの背景としての使いやすさがアップします!

背景を引き立てたり、シーンに合わせた雰囲気を作り出すために色味調整は欠かせません。Webtoonならではの奥行きや焦点の作り方を、以下の方法で実現しましょう。
黄色や赤系の色を選び、「オーバーレイ」「ハードライト」などでレイヤー効果を追加します。例えば、夕焼けのシーンなどは暖色でグッと印象が強まります。

(『かたわれ令嬢が男装する理由』37話より)
青系や紫系で「スクリーン」「ソフトライト」を使用すると、背景が控えめになり、キャラクターが引き立ちます。例えば、遠くに見える山や木を青みがかった色で描くと、視覚的に奥行きが生まれます。

(『かたわれ令嬢が男装する理由』21話より)
色を統一するだけでなく、シーンの雰囲気を一気に変えることも可能。たとえば、夕方から夜への切り替えもこれで表現できます。

(『傷だらけ聖女より報復をこめて』5話より)
背景が完成したら、最終調整として元データに貼り付けます。マスク付きのコマ枠内に背景を入れ、直接描き込みを加えたり、建物の外にある風景(草木など)を追加することでシーンがよりリアルに仕上がります。
また、必要に応じてぼかしを入れると背景が柔らかくなり、キャラクターが際立ちやすくなります。

(『旦那様、稼いで離婚させていただきます!』4話より)
Pont!
シーンが完成していても、色味調整や描き込みを行うことでさらにクオリティが向上します。細かなディテールを豊かにし視覚密度を上げたり、時に背景の情報量を減らすことで、Webtoonらしい背景になります。
ASETTSの3D素材を使うことで、Webtoonの背景作成がぐっと手軽に、かつプロ仕様のクオリティに近づきます。実際に手を動かしてみると、3D素材を活かした背景作成の面白さを実感できるはずです。パースや陰影の表現も簡単にできるため、背景作りが楽しくなること間違いなし!今回紹介した手法をもとに、自分だけのスタイルでWebtoonの世界観を表現してみてください。

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