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初級
CLIP STUDIO(クリスタ)の設定、普通のマンガと同じにしていませんか?
Webtoonを始めたばかりの初心者にありがちなのが、クリスタをカスタマイズしないまま描き始めてしまうことです。Webtoon制作には、それに適したクリスタの設定が不可欠です。
この記事では、クリスタをプロの現場で通用する「Webtoon専用マシン」にするための設定のポイントをご紹介します。Webtoonを描いてみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
「なんで普通の横読みマンガと同じ設定じゃダメなの?」
そう思う方もいるでしょう。結論から言うとダメです。Webtoonはただタテに読むマンガではなく、横読みマンガとはまったく異なる特徴が存在します。

最大の違いは、画面を上から下へスクロールしながら読んでいく設計です。横読みマンガが1ページ、あるいは見開きの中で視線を右上から左下へ動かすのに対し、Webtoonは上から下へ指を動かしながら読み進めます。
マンガというよりアニメの絵コンテに近く、「コマとコマの間に余白を作る」「セリフは短く区切りテンポを意識する」など、横読みマンガとは異なるセオリーがあるのです。
また、Webtoonはフルカラーが標準です。光の表現や空気感を色彩で伝える演出が重要で、白黒が中心の横読みマンガとは考え方が大きく異なります。
このように、Webtoonは一般的な横読みマンガとは別物です。だからこそ、Webtoon制作にはそれに適した環境設定が必要なわけです。
Point!
横読みマンガと同じ感覚でWebtoonは描けない!違いを理解し、クリスタ設定の必要性を認識しよう!
まずは、幅や解像度といった初期設定を見てみましょう。
以下の数値は、多くのプロスタジオやプラットフォームで採用されている推奨設定です。
1ページの横幅:1440px または 720px
1ページの縦幅:20000px
解像度:72dpi または 350dpi
カラーモード:RGB
基本表現色:カラー
スクリーントーン:原則使用しない
以上の設定はあくまでプロ向けです。特にプロの現場では「大きなサイズで制作し、納品時に圧縮する」という流れが主流のため、横幅はやや大きめの設定となっています。
初めてWebtoonを制作する方は、この設定から始め、自分の制作環境に合わせて調整していくとよいでしょう。
重要なのは、すべてのページで同一の設定を守ることです。「このページだけ解像度を上げる」といったブレは避けましょう。
Point!
プロ仕様の設定をベースにWebtoon制作を始めてみよう!
次に、文字や線のフォントとサイズについてです。Webtoonはスマホの小さな画面で読みやすいかが作品の評価を大きく左右します。読者がストレスなくセリフを読めるよう、以下のルールを徹底しましょう。

【引用】傷だらけ聖女より報復をこめて
推奨フォント:ゴシック系
文字サイズ:8pt〜10pt
線の太さ:5pt〜10pt
フォントは視認性の高いゴシック系を選び、アンチエイリアスはONにします。セリフとモノローグは別のフォントにすると見分けがつきやすくなるので、それぞれ選んでみてください。
文字サイズは8pt〜10pt、線の太さは5pt〜10ptが標準的です。これより小さいと読みづらくなり、離脱の原因になります。作風やコマの大小によって微妙に変わってきますが、最低値を下回る設定は避けた方が無難です。
Point!
スマホでも可読性を保てるフォントとサイズを選ぼう!
Webtoonでは、コマとコマの間に意図的に余白を設けて情報量をコントロールします。横読みマンガのようにコマを詰め込みすぎると、非常に読みづらくなるためです。

【引用】100の魔石の大賢者
具体的には、以下の設定がおすすめです。
コマ間の余白
①解像度72dpiの場合:通常100px程度、タメを作りたい時は500~600px程度
②解像度350dpiの場合:通常600px程度、タメを作りたい時は2500~3000px
コマの枠線:8pt
コマ間の余白は、情報整理だけでなく、沈黙や時間経過といった演出にも活用できます。350dpiならば通常は600px程度を基準にしつつ、心理的な「間」を作りたい場面では2500〜3000px以上の余白を取りましょう。
慣れてきたら、余白の強弱を調整してリズムをコントロールしてみてください。
Point!
余白を使いこなして、Webtoonの読みやすさと演出力を高めよう!
Webtoonを描くなら、データ管理はぜひマスターしましょう。ルール通りにレイヤーやテキストを整理しておけば作業がスムーズに進みますし、いざという時に間違えません。
また、プロのWebtoon制作は、線画、着彩、背景などを手分けする分業制が主流です 。自分以外の人が見ても理解でき、編集しやすくまとめることが、プロフェッショナルへの第一歩といえます。
具体的には、以下の項目を意識してみてください。
レイヤー構成:下から「背景」「人物」「フキダシ」「セリフ」「描き文字」
データ構成:「人物」「フキダシ」「背景」は必ず別フォルダで管理
テキスト:常に編集可能なテキストレイヤーを維持

まず、レイヤー構成は、下から順に「背景」「人物」「フキダシ」「セリフ」「描き文字」と配置します。
フォルダは「人物」「フキダシ」「背景」の3大要素で完全に分離してください 。このようにデータが整頓されていれば、後の作業もスムーズに進められます。
見落としがちですが、テキストは画像化せずテキストレイヤーのままにしましょう。誤字修正や翻訳作業をスムーズにするためです。
Point!
徹底したデータ管理が、プロ品質への近道!
プロとしてWebtoonを制作するなら、「どのような形式で納品するか」という視点も欠かせません。趣味で制作している方でも、知っておくと役立ちます。
形式:JPEG(品質80〜90)
方法:クリスタの「一括書き出し」または「Webtoon書き出し機能」を使用
幅:720pxにリサイズ
分割:1枚あたり20000pxごとに分割
以上が、プロの現場で一般的に使用されている書き出し設定です。

実際の作業では、クリスタの「一括書き出し」または「Webtoon書き出し機能」を使うとスムーズです。
Point!
クリスタの書き出し機能を活用して納品データを作成しよう!
最後に、Webtoon初心者が陥りがちなNG例を紹介します。
① 解像度が高すぎる
極端に高い解像度で制作すると動作が重くなり、メモリを圧迫して強制終了の原因になります。安定した作業環境を重視するなら、350dpiより72dpiがおすすめです。
② 線が細すぎる
制作サイズの1440pxでは問題なく見えても、720pxに縮小すると細い線は消えてしまいます。3pt以下の線は消える可能性が高いため注意しましょう。
③ コマを詰め込みすぎている
横読みマンガの感覚でコマを詰めすぎると、スマホでは窮屈に感じられ、読者の負担になります。コマ間には80〜150px程度の余白を設けましょう。
④ レイヤーなどのデータ管理が雑
どれだけ作品の内容が良くても、「レイヤーの順序が不適切」「データの配置が不明確」では作業効率が下がります。データ管理は徹底しましょう。
これらのポイントは、クリスタの設定や制作段階で意識すれば確実に回避できます。迷ったときは本記事を見直してみてください。
Point!
初心者にありがちなミスを減らし、プロに近づこう!
あなたのクリスタを「Webtoon専用マシン」に改造するためのポイントを紹介しました。「細かいな」と感じるかもしれませんが、これらのルールは「読者への思いやり」から生まれた必要なものばかりです。
しっかりマスターして、プロへの第一歩を踏み出してください!